眠気は血糖値

●イライラも食後の眠気も「血糖値」が原因


血糖値の上昇は、食後の眠気を引き起こします。


マンチェスター大学の研究によると、食後に血糖値が上昇すると、インスリンが分泌されます。インスリンは筋肉でのたんぱく質の合成を促すので、眠気をもたらすセロトニンの原料となるトリプトファンの濃度が上がり、その結果、セロトニンが増加して眠気を誘うのです。


眠気を誘うもうひとつのホルモンがオレキシンです。オレキシンは食欲や睡眠を制御しているホルモンで、オレキシンの濃度が増すと食欲が高まり、睡眠欲が低下します。逆に、食事をして血糖値が上昇すると、オレキシンの分泌が減少して食欲が低下し、眠気を誘います。これは、体内にプログラムされた、活動期における摂食リズムが影響しているので、おそらく、眠気を感じるのは昼食後ではないでしょうか。


つまり、血糖値を上げなければ眠気はこないといえます。


炭水化物を多く含むもの、例えば白いごはんをたくさん食べてしまうと、眠気が強くなります。


逆に、血糖値が下がってきたときにイライラするのは、砂糖中毒による禁断症状です。中毒に陥っている人は、血糖値が下がってきたときに、甘いものが無性に欲しくなり、甘いものを食べて解決しがちです。


一番の問題はそこで、イライライしたときにすぐ甘いものを食べてしまうため、甘いものが足りないからイライライしたと間違った認識をすることです。実際には逆で、甘いものを食べていて中毒に陥っているから、不足したときにイライライする。そのイライラをもたらした原因は甘いものだということに気がついていない人がほとんどです。


そのイライラは、中毒症状を克服することができれば、自然となくなります。


●インスリンは、脳の神経細胞までダメにする!?


これは私の意見なのですが、血糖値が下がったときに、禁断症状のようなイライラが表れるのではないかと考えています。


でも、よくよくみていくと、それだけでは説明できないものもあります。


例えば、激しく”キレ”てしまった人物による殺人事件などの傷害事件が起きたとき、その加害者の脳では、禁断症状以上の脳ドライブを起こしていると思われます。


血糖が下がったときにこのような状態が起こるかというとそうではありません。血糖値がもっと高いときに起きています。そういう症状というのは、血糖値が低くなったために起きたのではなくて、インスリンがオーバードライブしたときに脳に影響している疑いを否定できません。


多くの場合、血糖値が下がっているときではなく、インスリンの濃度が、ドライブがかかったように高くなったときに起きています。


インスリンが脳の神経細胞に作用していることを考えると、インスリンによるなんらかの行動異常が出ているのではないかという疑いが否定できません。


もしかしたら、異常行動を引き起こしているのはインスリンかもしれません。神経の興奮状態が起こりやすいということも考えられます。

(「砂糖」をやめれば10歳若返る!)


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