栄養にあって薬にない

●栄養にあって薬にはない調整機能


栄養は高分子のものを低分子に変えて体のなかに入れる、というのが吸収の原則。たとえば、食事でサバなどの魚、牛や豚などの肉類をとる。それらのたんぱく質には、当初、サバ、牛、豚というもとの食材の性質が残っている。これが高分子の状態だ。


消化管では高分子状態の食材を細かく分解し、低分子に変える作業がおこなわれる。低分子とは食材の性質、特性が失われた状態のこと。つまり、サバ、牛、豚といった性質がまったくなくなったアミノ酸である。たんぱく質はこのアミノ酸として吸収されるのが原則である。


炭水化物も同じ。ご飯を食べてもそれがそのまま吸収されるのではなく、消化の段階で低分子化され、単糖類(一部は二糖類)というごく小さな糖に変えて吸収される。


脂質の場合は少し違う。食材のなかに中性脂肪(トリグリセリド)の形で含まれている脂質は、消化酵素によっていったん脂肪酸とグリセロールに分けられる。グリセロールは小腸の上皮細胞から吸収され、そこで再び脂肪酸と結びついて、新しいトリグリセリドになる。この過程で動物性脂肪、植物性脂肪という性質は失われ、もとが何であったかわからない形の中性脂肪として体内に取り込まれるのである。


また、たんぱく質や炭水化物が血液に入って肝臓に運ばれるのに対して、脂肪はリンパ管に取り込まれ、肝臓をバイパスして全身に運ばれる。脂肪は私たちの主たるエネルギー源。そのため小腸の粘膜でいち早く処理されて、体の隅々に運ばれるシステムが備わっているのだ。


こうした栄養の吸収と薬のそれとがはっきり違うのは、調整機能が働いているかどうかだ。栄養では腸粘膜でバリア機能が作用する。足りない栄養はたくさん取り入れ、十分に足りている栄養は取り入れをセーブする。また、体にとって危ないもの、害になるものを排除する。そうした調整を腸粘膜がバリアとなって受け持っているのである。


ところが、薬に対してはこの調整機能が働かない。薬はもともと自然界に存在するものではなかったので、バリアをすり抜けてしまうのだ。たくさん飲めばそれがそのまま体内に入り、効果が過剰になることもあるし、飲む量が少なければ効きが悪いということにもなるのである。


だから、本来なら年齢や体格などに応じて、薬の量はきめ細かく調整する必要があるわけだ。力士のように100kgを超える巨体の持ち主とスレンダーな女性では、同じ症状であっても薬の量は違って当然。ところが、「用量・用法」には成人と子どもの別、おおまかな年齢による区分しか示されていない。


これでは「指示通り飲んでも効かない」「効きすぎてしまう」といったことが起きても不思議はないのである。


薬には調整機能が働かず、とった量がそのまま体内に入ってしまう。このことは、必ず、頭に入れておいてほしい重要情報だ。それが副作用の一因にもなっていることは、疑う余地がない。

(「薬がいらない体になる食べ方」)




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院長:  今  晋

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