●亜硝酸Naが添加されると常温でも腐らない
ハムに注入されるのは塩水のほかにもいろんなものが溶かされています。卵たんぱくや乳たんぱくのほかに、水あめやたんぱく加水分解物など。それから添加物のカゼインNa、増粘多糖類、リン酸塩(Na)、調味料(アミノ酸等)、酸化防止剤(ビタミンC)、カルミン酸色素、そして発色剤の亜硝酸Naです。
カゼインNaは糊料で、粘り気をもたせたり、水分を保つために使われます。増粘多糖類は粘性をもたせる、リン酸塩(Na)はたんぱくに水分を保たせるために使われます。調味料(アミノ酸等)は、「味の素」と見て間違いありません。ビタミンCは肉が酸化するのを防ぎ、カルミン酸色素(別名、コチニール色素)は豚肉をきれいな色にするために使われます。
発色剤の亜硝酸Naには、おもに2つの働きがあります。ひとつは、前述のようにハムを美しいピンク色に保つことです。それからもうひとつは、保存性の向上です。亜硝酸Naが添加されたハムは、常温で長期間放置しておいても、腐ることがありません。亜硝酸Naには細菌の増殖を抑える力があるのです。しかし、これは両刃の剣なのです。つまり、細菌ばかりでなく、人間や動物の細胞にも作用して、害をおよぼす可能性があるのです。
ラットに対する亜硝酸Naの最小致死量は、体重1kg当たり、わずか0.077gです。そして、前述のように過去の中毒例をもとに計算した人間の致死量は、0.18~2.5gです。ですから、人間が数gを摂取した場合、死亡する可能性があるのです。実は、実際に死亡事故が発生しているのです。
(「がんになる29の添加物を食べずに生きる方法」)
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